インプレッション

AROFLY LINK A1を2ヶ月使ったのでより深くインプレしてみる

通勤車にこちらのパワーメーターを導入してから2ヶ月。

更に深く(?)インプレを行ってみようと思います。

インストール手順や使い方などは過去に記事を書いてますので、今回は客観的な事実を元にまとめてみようと思います。

2021年8月は、なんというか色んな散財が重なる月でした(;^ω^)スマホもiPhoneSEに機種変し……。PCのディスプレイアームを新調し……。自転車関係でも、先日のSENSAH TEAM PRO……は5月頃に事前に買っていたのですがwそれ以外にも立て続けにいろんなものを買う事となりまして……。その最初の買い物について、記事にしようと思います。その名もAROFLY LINK A1今月の上旬に、ちょっと不思議なパワーメーターを買ってしまったのです。その名も AROFLY LINK A1。Lynskey に 4iiii Precision R7000 をインストールして悦に入ったのが運の尽き……。通...
【インプレ】高級バルブキャップ⁉パワーメーターAROFLY LINK A1を使ってみた - う゛ぇろ☆いじり

用途的にヒルクライムが主となりますので、情報的にはかなり偏りがある、ということを前もって記載させていただきます。

きっかけとなった事件

先日、ちょっとやらかしてしまいました。

エアバルブタイプのパワーメーターAROFLY LINK A1を通勤車であるGIANTで運用しているんですが……。

付属のOリングで止めていたのが緩かったのか……。

うっかりケイデンスセンサーを無くしてしまいました(´;ω;`)

これで計測ができなくなってしまい、22,000円近い商品が無駄になる……と諦めかけていました。

ところが、ダメ元でAROFLYのオフィシャルサイトにて問い合わせをかけたところ……。

なんと、問い合わせから1週間くらいでケイデンスセンサーを無料で送付してくださいました!

丁寧な梱包……。

それに加え、MITSUBISHIのボタン電池まで付いているという大盤振る舞い!

心の底からお礼を言いたいです。AROFLYの担当者様、本当にありがとうございました!(*’ω’*)

ということで、今度は無くさないようにタイラップで固定することにします。

ダイソーの100円商品ですが、頑丈さは織り込み済みです。

もう無くさないように注意しておかないといけませんね(;^ω^)

さて。

せっかくのAROFLYの方のご厚意を、ただありがとうだけで済ませてしまうのは無礼ということで……。

今回新たに、実際に使った感触を記事にまとめてみよう、と思い立ったわけでございます(*’ω’*)

花岡山での計測結果

早速、計測結果の比較を行ってみます。

AROFLY LINK A1を使って花岡山に登った際のアベレージ記録を、表にまとめてみました。

日付 速度 パワー ケイデンス タイム
8/19(木) 16.1 247 64 6:40
9/15(水) 17 295 72 6:18
9/16(木) 16.9 292 72 6:20
9/21(火) 16.7 274 71 6:26
9/24(金) 16.6 275 75 6:27
9/27(月) 16.9 301 65 6:21
9/28(火) 17.3 309 64 6:11
9/29(水) 16.5 293 65 6:29
9/30(木) 17.3 312 60 6:11
10/04(月) 17 298 64 6:17
10/05(火) 16.9 283 72 6:21
10/06(水) 17.5 319 63 6:07
10/07(木) 16 258 65 6:41
10/12(火) 16.7 277 70 6:25
10/13(水) 17.1 276 75 6:16
10/14(木) 17.1 303 66 6:15
10/26(火) 16.4 280 67 6:31

大体250W~300Wの間で登坂していることが見て取れます。

こうして比較してみると、日によって多少のブレはありますが、印象としては許容できる範囲です。

310Wに達しているところは、タイムと比べてみても数値の伸び方がほぼリニアで、素直な計測結果になっていると判断して良さそうです。

ちなみに、当方ズボラでタイヤへの空気入れは、月曜日の朝と相場が決まっております(;^ω^)

普段7barほど空気を入れて運用していますが、大体一週間で5.5barまで低下する印象です。通勤車ということで土日は基本乗らないので、金曜日の段階で1bar下がって6barくらいになると仮定します。

その前提で見ますと、数値が曜日に左右されていないことから、適正空気圧の範囲であれば計測自体が極端に崩れることはない、比較的精度は高いと見ていいみたいですね。

次に、GPSポイント1点での計測の比較を行ってみます。同じ日付の記録から、一番勾配のしんどい上記の場所の結果を抽出し、表にまとめてみます。

日付 速度(km/h) パワー(W) ケイデンス(rpm)
8/19(木) 13.7 396 74
9/15(水) 11.9 336 64
9/16(木) 10.1 310 61
9/21(火) 13.3 298 50
9/24(金) 12.6 297 61
9/27(月) 18.7 317 59
9/28(火) 10.8 310 55
9/29(水) 13.7 293 49
9/30(木) 13.3 284 49
10/04(月) 12.6 280 52
10/05(火) 14.4 278 48
10/06(水) 10.1 331 48
10/07(木) 10.8 246 45
10/12(火) 12.6 192 56
10/13(水) 14.4 365 68
10/14(木) 15.5 321 56
10/26(火) 21.6 429 73

……ポイント単体での記録だけを見ると、結構ばらつきがあります。

前述の平均値と比較しても、ケイデンスや速度との関連性があまり汲み取れません。

計測位置にズレもありますから一概に断言できませんけれども、このズレは、エアバルブタイプのパワーメーターが引き起こしている特有の症状だと推察されます。

この商品は、タイヤ内の空気圧をエアバルブタイプのセンサに内蔵されたピトー管を利用する形で計測し、ケイデンスセンサと連動する形でパワーを計測しています。

……なので、荒れた路面、ライン取りの違いなど、複数のファクターにより、ピトー管が受け取る情報に誤差が出るのは容易に想像がつきます。

荒れた路面を延々と走る場合などは、更にその精度が下がる可能性も否定はできません。ただ、MTBにも利用できる商品ですから断言するには早計といったところでしょうか。

峠の茶屋での計測結果 … 4iii Precisionとの比較

次に、計測地を、金峰山の峠の茶屋に変更してみます。

こちらは、Lynskeyに装備している4iiii Precisionでも何度か記録が取れてますので、双方を比較する形で精度を見てみようと思います。

材質の違い、重量、ギア比の微妙な違いはあれど、登るときのコンディション、もがき方にはそこまで大きな差はないはず……という前提でお読みくださいw

日付 速度(km/h) パワー(W) ケイデンス(rpm) タイム
6/13 17.2 214 70 18:18
6/13 16.6 204 63 18:49
6/29 17.8 215 66 17:26
6/29 16.6 187 77 18:45
7/30 17.6 205 76 17:39

基本空気圧は7bar、アプリを介した構成を行った上で計測しています。

……といいつつ、時々校正自体を忘れてますけど(;^ω^)

日付 速度(km/h) パワー(W) ケイデンス(rpm) タイム
8/31 15.8 228 66 19:40
9/2 16.8 257 67 18:28
9/7 16.1 235 63 19:18
9/10 16.9 261 72 18:21
9/20 16.6 252 67 18:44
9/20 16.1 243 55 19:22

一方、AROFLY LINK A1を搭載した、GIANTで走ったときはこんな感じです。

……比較してみますと、結構違いますね。

同じStravaの他の方の記録から得られた記録や、センサーを使ってない場合にはじき出される推定パワーと比較したところ、4iii Precisionの場合、±10Wくらいの誤差が出るようです。
体調やギア比など複数のファクターが絡みますから数字がずれるのは当然のことですが、それを含めて考えても誤差は上記範囲にある程度収まっているようです。

それに対しAROFLY LINK A1は、誤差幅は同じ±10Wくらいで計測できているっぽいんですけど、必ずと言っていいほど50Wくらい加算した数字がはじき出されています。
所によっては60W以上の誤差が出ていたりもしますが、ケイデンスを加味して考慮すると大体50Wに落ち着くように見えます。

センサー側の誤差、と見るべきか……。もしかしたら、空気圧でこのゲタの幅に変動が入るのかもしれませんけど、こればかりは確かめる術が有りません(;^ω^)

そもそも、MTBにも利用できるように設計された商品なので、その分の誤差が生じている可能性も否定できません。

そういえば……専用アプリでは乗っている自転車を選択するモードが有りました。

ロードバイクやMTBを選択できる手前、もしかしたらバイク毎の校正がこちらのアプリで行われているのでは……と思い試しに計測してみましたが、数値は変わらず(;^ω^)

ところで、平地はどうか……と申しますと……。

サンプリング出来るほど平地で走り込んでいるわけではないので一概にいえないのですが、平地のとあるセグメントの数字を比較しますと、やはりAROFLY LINK A1のほうが30W~40Wほど高い数字になっています。

別の例として、距離400m、平均勾配2.3%程度の極端に短い坂道セグメントの例を挙げてみますと、平均速度28.6km/hケイデンス90あたりで走った場合、前者が466W、後者が327Wと、その開きが更に大きくなるようです。ただ、これもサンプル数が少ないので、真に受けるのははばかられます。たまたま前者のほうが踏み込みが強かっただけなのかもしれませんしw

どちらにしても、結局平地でも坂道でも、AROFLY LINK A1 が計測するパワーは、市場を代表する 4iiii を基準とした場合にそれより多めに出るという結果となりました。

まとめ

と、少しとりとめのない結果にはなったかもしれませんが、実際に使い込んだ上でのインプレ記事を形にすることは出来たかと思います。

算出される数値が大きいものになってしまうという特性はあれど、センサーとしての精度は結構高い為、パワーメーターとしての役目は十二分に果たしてくれる商品だと思います。

とはいえ、前の記事にも書きましたが、4iiii のパワーメーターが最近価格破壊を起こしてるので、今買うならどうしてもそっちになってしまうのかなと思わなくもないですね。

ここでAROFLY LINK A1の最大の欠点を上げるならば、構成パーツが3つに分かれていること

そしてそのどれかが無くなれば、使えなくなってしまうということ……。

身を持って体感しました(;^ω^)

しかし、アフターサービスの素晴らしさスタッフの対応の良さに触れたことで、AROFLYという会社の将来性は個人的には買っています。

以降、さらなる改良版がリリースされる可能性は十分ありますし、それによる低価格化にも期待が持てそうです。

どちらにしても、面白い商品だと思います(*’ω’*)

2022年2月14日追記:運用を停止しました

紛失したケイデンスセンサーをAROFLYからお送りいただいてから2ヶ月ほど使ってたんですが、そのセンサーが反応しなくなりました……雨の中でも関係なく使ってきたからでしょうか、今となっては分からずじまいです(;^ω^)
また送ってくれ、というのもはばかられるので、結局運用を停止する運びとなりましたことを追記させていただきます。

kazuboh

View Comments