今回は五家荘ライド2回目。
以前ご紹介したAGILESTのインプレを行うために走ったルートを改めて記事にしてみます。
ログを見返しますと、色々とキ○ガイじみています(;^ω^)
それもそのはず。
九州の舗装路で最高標高(1,480m)とされる、ぼんさん越(またの名を新椎葉越)を目指した結果なんですね、コレw
特に熊本市側からぼんさん越に足を向けようとした場合……。
五家荘の樅木地区の更に東へ向かわなければなりません。
五家荘へ侵入するためには、先の大通峠や二本杉峠、朝日(わさび)峠や子別峠(こべっとう)などの、超級山岳~1級山岳の峠道を必ず超えて、川辺川まで下らなければなりません。
そしてたどり着いた樅木地区から、更に1級山岳コースを登って初めて到達するという……マゾの極みみたいなルートに必然的になってしまうわけです(;^ω^)
そんな自分史上最凶の峠を攻略した話と、それに紐づくグルメなエピソードをご紹介させていただければと思います。
ぼんさん越攻略
前回の五木村・五家荘ライドから2週間後に実行しました。
第一関門:二本杉峠
この日もいつも通り、美里町から二本杉峠に入りました。
今回足を運ぶぼんさん越は山奥過ぎて、ご飯を食べられそうな場所が見当たりません。
入り口のファミリーマートでおにぎりなどの補給食を色々買い込んで、サドルバッグに詰め込んでからのヒルクライムとなりました。
いつも通り水場で休憩。
そしてそのまま二本杉峠の頂で二度目の休憩です。
いつもならばここで満足しているところですが、まだまだ先は長いです(;^ω^)
休憩のあとは、前回走ったルートを逆走する形で樅木地区まで向かいます。
第二関門:樅木
前回も書きましたけど、国道を下るまでは良かったんですが樅木地区に入ったところでアップダウンが厳しくなります(;^ω^)
距離にして7kmくらい、最序盤で3級山岳の登りがありますからここだけでも結構体力は奪われます。
樅木の最深部にて、遂にぼんさん越の入口に到着です。
ここで一旦休憩をはさみ、脚を休めてから登り始めることにしました。
第三関門:ぼんさん越
川辺川の源流とも言える、にがこうべ谷(すごい名前ですね)に沿って走る峠道を、ただひたすらに登っていきます。
林業関係の建物でしょうか、途中でぽつんと一軒家にでてきそうな建物が……。
そこを超えれば、あとはただひたすら人気のない山道が延々と続く感じになります。
程なくして、分岐が見えてきました。これを左に曲がります。
余談になりますが、真っ直ぐ伸びる林道の先には、未舗装ではありますが本来の九州最高峰の峠道、
山犬切峠(1,510m)があるそうです。後日調べたんですが、砂利道である上に車道が途中で崩落しているらしく、到達することは事実上不可能だそうで……。ネットで調べても写真が一枚も見つからない、まさに幻の峠ですね(;^ω^)
他にも、砂利道を通り越して一面ガレ場、しかもあちこち崩落しまくって通行止めになってしまっている
椎矢峠(1,460m)なる峠道が、ぼんさん越の北に位置していたり……。MTBやグラベルで走った人がいるみたいですが、流石にこっちは攻略できる気がしませんね。どちらにしてもここいらの峠道は、色々とおかしいと言わざるを得ません(;^ω^)
そういえば先日実家の父と子の峠の話をしたときに、サラッと「椎矢峠行ったことある」と話してくれました。若い時分、熊本県最高峰の国見岳の登山道を散策した際に通ったそうです。息子は自転車、親父は登山……似た者同士ですねw
閑話休題。
今回走るぼんさん越への道も、落石が非常に多く、ガードレールも無い区画が多かったりと、舗装されている道としては危険な部類に入ります。
AGILEST履きたてということで気をつけて走りはしたものの……登りか下りか、この途中の何処かでサイドカットをしてしまったようで(;^ω^)
どちらにしても、用心しながら登っていきます。
遠巻きに、山頂が白く烟ったような雄大な山が屹立しているのが見て取れました。
あれが国見岳でしょうか?
父親に写真を見せたところ、「霧氷じゃないかな?」とのこと。
走った時期が3月半ば、まだ朝も早かったこともありますので、さもありなんといったところでしょうか。
しかしながら……。ここまで来て脚が一回終わってしまいました(;^ω^)
両脚がつりかけたので、いったん降りて補給食を貪りながら休憩をはさみます。
ある程度長めの休みを入れてから先を急ぎます。
道中、崩落後の補修跡でしょうか……短いながらもダート区間が姿を表しました。
慎重に乗り越えます。
標高1400m付近まで来ますと、ヘアピンカーブの先に結構エモい切通しがありました。
振り返って写真に収めます(*’ω’*)
そして、稜線に沿ってゆるりと続く砂利の轍をかいくぐって走りますと……頂が近づいてきました。
そんな車道から見える九州山地……。
山が深すぎて何処が何処やらさっぱりわかりません(;^ω^)
そんなこんなで、ぼんさん越に到着です!
ちょうど登山口にもなっているため、広めの駐車場が設えてありました。
トイレも設置されてますね。
奥に行けば、県をまたいで宮崎県椎葉村へと到達です。
このまま宮崎県まで向かっても良かったんですが、勝手のわからぬ道を走ることへの不安と、距離的に日没までに間に合わない計算になってしまったことから断念。
来た道を折り返すことにしました。
ちなみに、この椎葉村の看板の道向いに、峠道を示す石碑が建立されています。
相当昔からあるもののようです。
そもそも、なぜぼんさん越というのか……。なんですが。
五家荘樅木地区はあまりにも山が深すぎるということで、葬儀の際などに、お寺のお坊さんを熊本県側から呼ぼうにも、呼べなかったんだそうです。
お隣の宮崎県椎葉村のお寺にお願いしたほうが早かった、ということで、お坊さんが通ってきた道、ということから、ぼんさん越という名前がついたとのことで。
……実際に自転車で走ってみるとわかります。過酷すぎますもんこれ(;^ω^)
そして……。
もときた道を戻って二本杉峠まで。
たどり着いた頃には、ご覧のように恐ろしい獲得標高が記録されておりました(;^ω^)
さて、ここから下るに至っては、二本杉峠を下るのは前回ので懲りましたので、西側の朝日峠を経て氷川ダム方面へと抜けるルートを選択。
最後は平地をのんびりと回復走しながら帰るに至りました。
……二本杉峠に向かう帰りのルートでも結構登らされましたから、あとから考えると一旦宮崎に抜けて高千穂方面に迂回したほうが、距離は伸びますが気持ち楽だったかもしれません(;^ω^)
番外編:樅木のお宿山女魚荘の紹介
さて、そんな過酷なぼんさん越ライドをお届けいたしましたが……。
それから1月経って、改めて家族で五家荘樅木に足を運んできました。
ぼんさん越の入り口に位置する、山女魚荘で家族でお泊まりです。
4月になって、くまもと再発見の旅で県内旅行が安くなるというタイミングがやってまいりまして、調べてみたところちょうどここが空いてたんですねw
この日は家族を乗せて乗用車で向かいましたが、先のサイクリングのお陰でナビ要らずです(*’ω’*)
しかも、この日に泊まったのはうちら家族ともう一組のみ。
……ほぼ貸切状態でした!
到着してから早速お風呂です。
温泉ではありませんが、露天風呂まで完備。
山深い五家荘の風景を眺めながらのんびりと疲れを癒やすことが出来ます。
そしてなんといっても豪華な晩ごはん!
山女魚づくしにジビエづくしと来ています!(*’ω’*)
山女魚のお刺身……初めて食べました。
川魚を生で食べられるなんて考えもしませんでしたね、どこか臭みがあるかも、と思いこんでましたがとんでもない、ものすごく美味しいですw
他にも鹿肉などを使った料理など、小鉢が多すぎてどれから食べていいか迷うほどです。
余すところなく山女魚……天ぷらもでてきました!
骨ごとかじりつけるんですが、これがお酒によく合います(*’ω’*)
小学生の息子には、ジビエ肉を使ったカレーが出てきましたw
一口もらいたかったんですが、相当美味しかったとみえてなんと完食。
他のおかずも含めてガツガツ食べているのを見るのは、親としてはやっぱり嬉しいですよね(●´ω`●)
タラノメやフキノトウといった春の山菜も天ぷらで美味しくいただきました。
そして一晩挟んで食べた朝ごはんも豪華!
素朴な料理にキビご飯がぴったりでした。
といった具合に、超絶オススメできるお宿でしたね(*’ω’*)
実際のところはロケーション的に五家荘を起点として九州山地の山々を攻略する登山家たちが利用することが多いお宿みたいですが、この御飯目当てに泊まるのもアリなんじゃないでしょうか。
……逆に、宮崎方面へのサイクリングを敢行するうえで、ここで一泊してから朝イチでぼんさん越に挑戦するというのも楽しいかもしれません。
機会があったら一度やってみたいですねw